世にも奇妙な小話【彼の遺したプレゼント】

世にも奇妙な小話
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suさんからの投稿

私の婚約者は、寒い冬の夜中に突然亡くなってしまいました。



交通事故でした。



妊娠が分かって、私の誕生日に入籍しようと言っていた、その3日前の出来事でした。
不思議な事があったのは、通夜の前に彼の実家へ帰った時のことです。



彼は一階のリビングに寝かされていました。



ずっと離れたくないと思っていましたが、15時に葬儀屋さんが来て、清拭と着替えをしてくれるという流れになりました。



歩行者と車の事故だったので葬儀屋さんは



「体の内出血などが酷いので、見ない方がいい」



と言われたので私はその場を離れることになったのですが、義親や彼の兄弟達が気を遣ってくれて、みんなで二階にある彼の部屋を見に行くことになりました。



彼の部屋は特になんの変哲もない部屋で、これといった思い出の品なども見つからなかったため、私たちは再びリビングに戻りました。



リビングに戻ると彼は薄い青の着物に着替えていて、化粧をしてもらっているところでした。



寒かったので私はひざ掛けを持っていたのですが、化粧をされている彼の姿を呆然と見ながら、ふと自分がひざ掛け以外に何か手に持っていることに気づきました。






確認すると、私が手に持っていたのは、内容がシールで保護されているタイプのハガキでした。




宛名は彼の名前です。



どうやら私は彼の部屋から無意識にこのハガキを持ってきてしまっていたようでした。



大事なハガキかもしれないので、中身を見ずにお義兄さんに渡しました。



すると義兄さんが








「これ・・・・・エンゲージリングって書いてある・・・」








そう、彼は私のために指輪を用意してくれており、このハガキは指輪代のカード支払いの連絡だったのです。



そんなことを全く知らなかった私はとても驚きました。



なぜ私は知らぬ間にこのハガキを手に持っていたのか。



理由分かりませんが、彼が最後のサプライズとして知らせてくれたんじゃないか。



基本的には霊的なものは信じていませんが、きっとそうなんだろうと思っています。



私は、天国にいる彼に心から感謝を捧げたのでした。







と、ここで終われば不思議な良いお話なのですが・・・






実は指輪の支払いは翌月から分割で支払うことになっており、なんと彼はまだ一銭もお金を支払っていなかったのです!



つまり、結局指輪代は私が支払うことになったのでした(笑)



でも彼が選んで遺してくれた私への最後のプレゼントです。



私は今も、大切に、大切にしています。



そして、現在は一歳になる彼の子供と二人で、彼の分まで明るく楽しく、精いっぱい生きています。








コメント

  1. 匿名 より:

    払ってないオチ…ついクスっとなりました

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