世にも奇妙な小話【時空のゆがみ】

世にも奇妙な小話
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Lさんからの投稿

小学6年生の冬、私は初めて一人で自転車で30分程離れた本屋へ行きました。



時間は、大体18時頃です。


その帰りに、いつも親が車で通る近道で帰ろうと目印の角を曲がると、何故か全く知らない場所に出ました。



その瞬間私は迷子になったと思い、とても怖くて泣きだしてしまいました。



そして泣きながらも、自転車を漕いで帰り道を必死で探しました。



冬ですのでもう辺りは暗く、小学生の私にはとても不気味で怖かった事を覚えています。





しばらく走っていると、いきなり濃霧に包まれた団地が見えてきました。



暗かったはずの辺りが、急に朝方のように薄っすらと明るくなりました。




気温が一気に下がったように感じ鼻が



「ツン」



と冷えてとても痛かった事が強く印象に残っています。






やがて、少し先の方に人影が見えてきました。



私は急いで自転車を漕いで大声で





「すみませーん!」






と叫びながら、その人影のもとへ行きました。








その人影は、当時のクラスメイトでした。




そのクラスメイトに知ってる道への戻り方を聞き、私は無事自宅へと帰ることが出来ました。






辺りはオレンジ色になっていました。


時計を見ると、夕方18:45ぐらいにお店を出たはずなのに何故か18:40でした。



その時は、時計が壊れてるのかな?と、あまり気にとめませんでした。







そこから時は流れ、私が成人を迎えた時の事です。



成人式で私はそのクラスメイトと再会しました。



いろいろな話をしているうちにあの時の話になったんです。



彼女は私に尋ねました。






「そういえばあの時、どうしてあんなところにいたの?」



私は答えます。



「道に迷って帰れなくなって泣いてたんよ。でも、あなたに会えて良かった。おかげであれから無事に家まで帰れたよ」



友人は、キョトンとした顔でこう言いました。








「あんな朝早くに?」









朝早く…?



クラスメイトはハッキリと



「朝早く」



と言いました。






何でも、その時クラスメイトは日課の早朝の犬の散歩をしていたそうでクラスメイトが家を出たのは朝の6時台だったそうです。



もう8年前の出来事なのでお互いに何が原因か、本当なのかどうか、確かめようともせず笑ってなんなんだろうねと話しました。



でも、クラスメイトの話が本当ならば、私があの時団地を見たときの薄っすらと白く染まった空に、もやのような濃霧、鼻が痛くなるほどの冷たい空気…何だか合点がいくんです。




すとん、と納得できてしまうのです。



結局事の真相は分かりようもありませんが、もしかしたら私は時空のゆがみに入り込んでしまったのかな?

などと思わず考えてしまう出来事でした。

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